宇城市立豊野小中学校

豊野小中学校 外観

「 宇城市立豊野小中学校 」は、既存の豊野中学校の敷地内に、 隣接する老朽化した豊野小学校を移転・改築した施設一体型の小中一貫校です。既存の中学校と体育館の間を縫うように伸びてゆく平屋の小学校校舎が、既存の中学校の校舎や中庭をつないでいきます。鉄筋コンクリート造の自立壁の上に集成材の木梁を配置し、その木梁の角度と高さを徐々に変化させていくことで、緩やかな曲面の一枚屋根を作り出しています。

連続する木梁が柔らかな起伏を持ちながら奥へとつながっていく空間です。その「大きな屋根の下」に教室や図書室、小中学生が一緒に食事ができる多目的室を配置しています。学校の中心となる場所に配置された多目的室は、地域の方々に開放し、ギャラリーや集会などにも使えるように計画しています。「大きな屋根の下」で、旧きと新しき、小学生と中学生、学校と地域をつないでいく学校建築を目指しています。

■建物名称 宇城市立豊野小中学校
■所在地 熊本県宇城市豊野町糸石
■主要用途 小学校・中学校
■設計
建築 小泉アトリエ・SDA 設計共同体
構造(改築棟) 有限会社金箱構造設計事務所
構造(改修・耐震補強) 有限会社川島構造計画事務所
設備 株式会社弦設備設計事務所
計画アドバイザー 倉斗綾子(千葉工業大学助教)
ワークショップファシリテーター
辻香(デザインワークショップスタジオ代表)
■施工
戸田・武末特定建設共同企業体